【完結】最高糖度のキミが好き



 そんな人々を通り過ぎていくと目指していた八百屋さんに辿り着いた。通りに沿うようにカラフルな野菜たちが丸い網籠に乗せられていて、瑞々しく鎮座している。



 春だ。春がある。



 春は出会い、別れの季節と言うけれど、私にとってはアスパラ、かぶ、たけのこ、しらす、キャベツの季節だ。

< 3 / 586 >

この作品をシェア

pagetop