【完結】最高糖度のキミが好き

 というかその頃から彼は私のことが好きだったんだ……。あまりのことで信じられないし、いまいち実感がわかない。呆然とする私の頬に、彼は擦り寄るようにして触れた。



「……夢、みたいだ。……これ夢とかじゃない? これ夢だったら、起きたら即監禁コースなんだけど」



「う、うん?」



 あれ、なんで私監禁されるの? 監禁って、悪い人が誘拐して人質とかにするやつだよね……?



「ねえ五十嵐さん俺の事好きなんだよね?」



「え、あ、はい」



「なら俺が十八歳になったら籍入れてくれるんだよね?」



 日野くんの言葉に私は目を見開いた。脳がいまいち彼の言葉を処理できなくなってる。結婚ってことだよね? 高校卒業して……。出来たらいいとは思うけど日野くんが私のことを好きってだけでも驚きなのに、結婚……?



 しかし彼は驚く私の反応にまた心底驚いたような表情をしていた。



「え、五十嵐さんは結婚する気ない奴と遊びで付き合ったりするの? 俺とは最終的に別れて、他の男のところに行く気なの? 今だけ俺のこと弄んで捨てて、忘れる気? 高校時代モデルと付き合ってたって話しながら俺以外の奴に手料理作って一緒に住んで結婚して俺のこと思い出話に出来るとか本気で思ってるの?」

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