キミだけは推さない、!( º言º)


あんなにウジウジしていたのがウソみたいに、ナナセからの電話でモヤモヤが晴れた。


「……これが。恋?」


こんな自分、知らない。


みんな、誰かを想って

苦しくなったり嬉しくなったりしてるのかな。


ああ、めんどくさい。


でも、悪くない。


恋愛漫画……読んでみようか。


「そういや髪。伸びたな」


いつもなら、そろそろ切る頃。


肩にかかる前に整えるから。


また、昔みたいに伸ばしたら

ナナセ……喜んでくれたりするかな。


だけど、パパに心配されてしまうな。


【着信:亜依】


亜依だ。なんだろう。


メッセじゃなく電話って珍しい。


「もしもし」

『遅くにごめーん!』

「ううん。どしたの」

『知り合いから、諦めかけてたライブのチケット譲ってもらってさ。それが明日の夜で。急なんだけど、一緒にどうかな』
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