キミだけは推さない、!( º言º)


「だから言ったじゃないですか。世の中には、物好きがいるって」

「は?」

「いくら先輩に女子力がなくても。Fランクでも。それを好むマニアはいるんですよ、先輩」

「……なに言って」

「これ。届けにきてやったんじゃないですか。この僕が、わざわざ」


なんで課題(それ)

初対面のキミが――……


「おかげで。お前のマヌケな姿が見られたがな」

「……ナナセ?」


前髪をかきあげ、メガネを外す。


「やっと気づいたか」


真面目な後輩くんが、ナナセになった。


化けていたんだ。

ナナセが、まるで初めて会うような雰囲気を身にまとっていた。

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