【完結】打算まみれの恋


 滝永さんは屈託なく笑う。でもその笑顔はあまりに無邪気すぎて、私はかける言葉もなく頷いたのだった。


 ぎりぎり一線を越えずにいる私と滝永さんであるけれど、どことなく、あの人と付き合う覚悟みたいなものはじわじわと決まってくる。

 でも、そこで気付いたのだ。

 あの人が用意したものは果たして安全なのかということに。

 滝永さんは今まで突然おかしな行動を取ってきた。

 だから私は、思い立ったが吉日と本日避妊具を買いにドラッグストアへ向かった。まだ彼との行為に踏ん切りがつかないまでも準備は必要だ。ただでさえ双方の身体のことだ。いざとなったら産婦人科に行けばいいやーなんて安易な考えは許されない。
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