今は秘書の時間ではありません
専務の叔父は初めから俺が社長になることを面白くないことは分かっていた。
だが、父曰く専務は会社をダメにする、と。

専務は父に隠れどうやら他社と繋がっており賄賂をもらっているようだ。
もしそれが明るみに出れば我が社の信用は失墜する。
どうにか上手く専務一派を排除しなければならない。

新規事業のリゾート開発についても専務は一枚噛んでいるようだ。

初めこそ見通しのよい計画案だったが、このところ俺が理解してないと思ったのか資料作りが雑になっている。きっとダミーの資料作りが疎かになりつつあるのだろう。
本物の計画は俺の調べたところ大した内容はない。
ただ、建設会社やら色々なところからの賄賂が目的のようだ。なので建物が建ったとしても必ず失敗に終わるだろう。
負債を抱えさせられウチは潰れるかもしれない。
叔父は美味しい汁だけ飲んで逃げて終わるだろう。
叔父がうちの会社を盛り上げようなんて考えていないことは明らかだ。
叔父一派は我が社の膿だ。

どうにかしなければならない…。
< 11 / 108 >

この作品をシェア

pagetop