堂くん、言わないで。


いつのまにか背に迫っているつめたい壁。


えっと思うまもなく……脚のあいだに堂くんのそれが差しこまれて、身動きが取れなくなる。



「ひゃっ……!?」

「言わねーとずっとこのままでいるけど」

「なん……、ぅ、ん」


恥ずかしい体勢にどんどん顔が熱くなっていく。


すこしでも動けば、堂くんの脚の上に乗っかってしまいそうで。

必死でつま先立ちをしながら、ぷるぷると震える。



だからっ、こういうとこ……!!

わたしの心臓に毛は生えてないんだから、ちょっとは手加減してほしい……!


とはいえこのままじゃまずい、よね?

自分はぜったい拷問に向いてないと思った。




「柏木くんが……っ」

「あいつが?」

「わたしのこと、カッコ悪くないって……言ってくれたから……」


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