君はどんな味がする?
罪と罰〜最後の晩餐〜
あれから三年。アルフレッド・ラートリーは今、森の近くにある屋敷にいない。光の届かない暗い地下牢に閉じ込められている。

殺人罪でアルフレッドは逮捕され、裁判にかけられてしまった。アルフレッドは無罪を主張したものの、屋敷から血痕や遺体の一部が発見されたため、有罪となり死刑判決が下った。

「ラストミールだ。ちゃんと味わって食えよ」

死刑直前、アルフレッドの前に置かれたテーブルに最後の晩餐が並べられる。その置かれた食事に、アルフレッドはため息をついた。

「看守さん、注文した内容と違うんだけど」

アルフレッドが文句を言うと、「当たり前だろう!」と呆れたように言われる。

「人を食いたいだなんて、お前は最後まで狂ってるな」

アルフレッドがラストミールとして注文したのは、かつて自分が口にした人間の肉を使ったコース料理だ。しかし、アルフレッドの前に並んでいるのはごく普通のフレンチのコース料理である。

「……仕方ないか。いただきます」

アルフレッドは手を合わせ、最後の晩餐を食べるためにフォークとナイフを手にした。
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