【コミカライズ】結婚前日に「好き」と言った回数が見えるようになったので、王太子妃にはなりません!
 セバスティアンは、呆れた顔で計画書を読み上げる。

「なになに。計画その一、王太子と自分の十二夜を中断する。二、王太子の好きな人を見つける。三、王太子と好きな人の結婚式を改めて執り行う……。こんなガバガバ設計で、あいつを上回れるわけがないだろう。それに、もう十二夜は始まっているんだぞ。今さらどうやって中断するんだ?」
「その点もご心配なく。裏に書いてありますわ」

 微笑むキャロルに促されて、セバスティアンは紙をひっくり返した。

「十二夜を阻止する案その一、王太子から薔薇を受け取らない……?」
「ええ。誓いの薔薇を渡されないように行動するのです」

 キャロルは、ガラスのカバーを掛けられた白い薔薇を見た。
< 53 / 367 >

この作品をシェア

pagetop