円城寺家のイケメン探偵 ～脅迫状に込められた思い～

私の名前は、伊藤 紬(いとう つむぎ)。


21歳。


保育科の短大を卒業後、今はわけあってパートで小規模の保育園に務めている。


まだまだ新米の保育士だ。


156cmで、容姿はいたって普通…


髪はブラウンのロングヘア。


性格も…たぶん普通…だと。


みんなには穏やかで優しいって言われたりするけど、自分では…ね。


確かに派手ではないし、前に出るタイプじゃないけど。


そんな私がなぜこんな立派な場所にいるかといえば…


円城寺家の次男である凛音と幼なじみ…


そして、私が「凛音の助手」だから。


円城寺家といえば、大企業の社長を代々務めて大成功を収めている由緒正しい家柄。


凛音のおじいさんが会長、お父さんが社長、お父さんの弟が副社長、いわゆる同族経営で恐ろしい程財を成している。


あまりにお金持ち過ぎて、私みたいな普通の一般家庭に育った人間とは生活レベルが全く違う。