今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。

彼女に少しでも男として見て欲しかったから。


だから、彼女のあんな顔を見られたことが嬉しかった。


いつもいつも平気そうにされるのはさすがにキツかったから。


だけど、喜んでばかりはいられない。


千桜、怒ってるかな。絶対怒ってるだろうな。


それとも怖がられたり嫌われたりしたかもな。


もしそうなら、かなり辛い。


俺にとって彼女は誰よりも大切にしたい存在なのに。


やりすぎてはいけないってわかってるんだが、加減なんて難しい。


そう思うと、この先どんな顔をして接したらいいのか悩む……だけど。


動き始めたこの気持ちを止められそうに無い。


どうしたって彼女のことを諦められないから。


このまま真っ直ぐに突き進むしか。


俺には他に選択肢なんてないんだ。