今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。
噛み付くようにそう言ってダッと走り去ってしまった。


「……」


えー、なにこれ。


さんざん言いたいことだけ言って逃げちゃうなんて。


嵐のように人の心をかき回すだけかき回して。


まったく、なんだったんだろ。


朝からおかしな勝負を挑まれて、さすがにゲンナリだよ。


私もちょっと言い過ぎたかな、ううんでも彼女も一方的すぎるしあのくらい言ってもいいよね。


そう思いながら彼女の後ろ姿をぼんやりと見つめていた。


自分があんなに熱くなって彼女に対して強い口調で言い返したことに自分でもビックリしていた。


兄のことになると平静ではいられない。
黙ってなんていられない。


誰も、私達の間には入れないってそう思いたかったからかもしれない。



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