今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。

「そのためにも自分の納得いくような結論出してよ。
そんな辛そうな顔をされたらつけいることもできないじゃん」


冗談ぽい口調で言われたから、思わずおかしくなってクスッと笑った。


「やだ、西原くんったら」


「俺っていいひとでしょ？」


「そうかもしれない、今日初めてそう思った」


「なんだよそれー。とにかく俺はいつでもウェルカムだから」


そう言って西原くんはニカっと爽やかに笑う。


「やっぱ西原くんてなんか軽い」


おかしくてまた吹き出しそうになる。


さっきまで兄にあんなにビビってたのにもう平常運転に戻っているんだから。


西原くんって案外図太いのかな。


今はその彼の明るさが嬉しくてホッとする。


「えーだって重たく考えたっていいことないじゃん。
ちなみに俺の場合は好きな子に今すぐ振り向いてもらえなくてもめげないけどね」