今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。

消せない恋心

結局、兄はあれからも毎日伊集院家に通い詰め私は1人取り残されたままだった。


どんなに遅くなっても泊まってくることはなくて、毎日うちに帰ってきてくれるけど。


こんなにゆっくり話せない日々が続くのは初めてのことだ。


この先も兄が大きな会社の跡継ぎになったら、ますます気軽に会えなくなっちゃうのかな。


私なんて相手にしてもらえなくなるのかも。


そんな暗くて卑屈な気持ちになる時もあった。


翔くん……。


手の届かない人になってしまいそうで不安だよ。


一人で遠くに行っちゃイヤ。


私を置いていかないで、これまでみたいにずっとそばにいて欲しい。


最近、家の中では完全に2人きりになれることなんてなかったし、親しく言葉を交わすこともしないようにしてた。
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