お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。
体育祭①



青い空に白い雲。
朝から気温も高く、今日は体育祭日和。




……なんだけど、わたしの気持ちはぜんぜん上がらない。


碧の気持ちを聞いてしまって、顔を見られなくなってしまったし……ぼうっとしすぎてクラスTシャツは家に忘れ、リボンヘアゴムはどこかになくしてしまうという最悪の事態。


クラスTシャツの件については、幸い翔琉さんと連絡がつきすぐに学校に持ってきてくれて。



「これで大丈夫ですか?」
「うん!ありがとう、翔琉さん!」


「よかったです。お嬢、頑張ってくださいね」
「本当にありがとう!行ってくるね!」


クラスTシャツを受け取り、わたしはすぐ更衣室へと走った。


……リボンヘアゴムは、いったいどこでなくしちゃったんだろう。
鞄の中にも、家を探しても、どこにもなかった。


……せっかくもらったものをなくすなんて。
……みんなにちゃんと謝ろう。


そう思いながら階段を急いで上っていれば、





「お嬢」


と声をかけられて。
わたしは足をとめる。

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