双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
「星奈ちゃんがうちに来てくれて嬉しかったし、毎日が楽しくてこれからもずっといてくれたらいいのにって思っていたわ。でも心のどこかでこれが本当に星奈ちゃんにとっての幸せなのかとも考えていたの。そんな時に香坂さんが現れて、この一ヵ月のあなたたちの姿を見てこう思ったの、家族はやっぱり一緒にいなきゃだめだって」

 佳代さんは零れ落ちた涙を拭いながら笑顔で言った。

「星斗と星七もあんなに懐いているし、なにより星奈ちゃんと香坂さんもお互い愛し合っているのがヒシヒシと伝わってきたわ」

「そうだな、話をするふたりはとても幸せそうだった」

 明叔父さんと佳代さんふたりに言われて恥ずかしくなる。でも、私と優星君がふたりの目にそう映っていたんだと思うと嬉しい。

「話を聞いた限り、いろいろと大変そうだが大丈夫。香坂さんなら星奈ちゃんたちを守り、必ず幸せにしてくれるだろう」

「それに私たちだっているわ。離れて暮らしていたって、いつでも頼ってくれていいんだからね? 星奈ちゃんは私たちにとって娘も同然なんだから」

「そうだぞ? 星斗と星七には〝じい〟と〝ばあ〟って呼ばれているしな」

 そう言って笑うふたりに感謝の思いでいっぱいになる。
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