双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
 星斗と星七のこともそう。一生存在を隠し、ひとりで育てていくと決めたのに。
 彼が約束通り迎えに来てくれて、星斗と星七も優星君に懐いているのが嬉しくてたまらない。

 ふと、一ヵ月前に優星君に言われた言葉が頭をよぎる。

『星奈は俺のことをもう好きじゃないとしても、俺は星奈のことが好きだ』

 離れている間もずっと変わらず好きでいてくれたのがすごく嬉しくて、泣きそうになってしまった。
 私も優星君のことがずっと好きだった。優星君以上に好きになれる人はいないもの。

 なにも考えず、自分の気持ちに正直になれたらどんなにいいか。だけど優星君のことが好きだからこそ本音を伝えてはならないと思ったの。

 私と一緒にいたって優星君は幸せになれないもの。それに彼には婚約者がいるはず。こうして私に会いに来てくれるのは、罪悪感からだと思う。

 双子のために私に好きだと言ってくれたんじゃないかと勘ぐってもいる。
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