君と一緒!
その夜、私は夢を見た。イチを探している時に会った優しそうなおじいさんが、私に会って頭を下げた。

「ひどいことを言ってあなたを試してしまった…あなたを見張るような真似まで…。彼に幸せになって欲しかったんです…許して下さい…」

「…いいえ、あなたがイチを愛しているのを知っています!だから私もイチを愛します!あなたの分まで…だから……」

おじいさんは涙を流しながら笑って言った。

「はい、『光一』によろしく言ってください、ずっと見守っている、幸せにと…」

「おじいさん……」

おじいさんは私の前からすっと消え、そして目が覚めた。


「…コウイチだったんだ…イチの名前…。おじいさんにとって、イチは『光』だったのかも、きっと…」

「ミオ〜、ご飯できたよ!一緒に食べよ!!味付けをして〜!!」

イチが私を呼んだ。

「あ…二人分作ったの??」

「うん、お腹空いたよミオ〜。早く食べたいよ〜」

「イチ…やっぱりあなた……」

「早く〜!」


「イチも食べるんなら、アルバイトしてもらわなくちゃね!」

「ミコと一緒がいいよ〜!!」

「じゃあさ、仕込み担当のバイトなんかどう?野菜切りはできるじゃない?味付け覚えたら試験受けてシェフ!!どう??」

「ミコと一緒にいられるなら、喜んでくれるならいいよ!」

「光崎コウイチシェフ、いいね〜!そうしよ!!」

私達は笑い合って、私は未来を思い描いた。
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