悪魔が気に入るお飾り人形!
「よし、これ着せよう!」

バスタオルを身体に巻いてぐったりソファに横たえる私に、何着も持っていた服の一着を、彼は座らせて着せ始めた。

(…まだちょっと、のぼせてるみたい……)

私は入る前からのぼせてしまったせいで、バスタブにはあまり浸かれず、入るのも出るのも彼が抱き上げてくれた。そして今はかなりぼんやりしている。

「お前さ、赤ずきん、って知ってるか??」

「…え……?」

私に何か着せてる、と思っているうちに、頭に赤い頭巾を被せられた。

「これ……」

「最後さ、赤ずきんって娘、『オオカミ』に食われるんだってな。ばあさんもやられちまうんだろ〜??」

「え…??はい……」

私は彼の言いたいことがまだよく分からない。

「お前、ばあさんと赤ずきん、二役な!」

彼はまたニヤッと笑う。

「まずは、かわいいばあさんからだ!」

「え……ひゃっ…!」

訳の分からないうちにいきなり、私に付けたサスペンダーをずらし、着せた白いブラウスをめくり上げ、顕れた胸の先に軽く歯を当てた。

「い、痛…やああ…!」

「『ばあさん、赤ずきんをどこにやった?このオオカミ様に食わせないと、お前を先に抱いちまうぞ!』」

(食わせる……赤ずきんとおばあさんを食べる、って…そういう意味だと思ってるの…??)

「た、食べるって…そういう意味じゃ……」

「『往生際の悪いばあさんだな!』」

彼はすごく楽しそうに続ける。

「『村で評判の赤ずきんを、騙して呼び出せ!赤ずきんが来るまでの間、ばあさんは俺がかわいがってやるからな!』」

(…どうして、そんなお話に…)

「『分かったか、ばあさん!』」

「は、はい…!」

彼の演技の熱さに押された…。


「ああっ、やぁぁっ…!」

彼は私の身体を舌で攻め、身体を重ねながらオオカミを続ける。

「っ…『かわいい、ばあさんだな…!!孫の赤ずきんも、さぞウマいんだろ!?』」

「そ、そんなの……っああ…!」

「『ばあさんと赤ずきん、二人とも、たっぷり可愛がって、やらないとなっ!!』」

「やあああああ…!」


「…ん……」

目覚めると、彼はすでに起きていて、私の服を直していた。

「お?起きたな!そんじゃ…」

彼はそう言うと、すぐに穏やかな顔から、さっきみたいな、すごくイジワルそうな表情に変わった。

「『まんまと騙されたな、赤ずきん…!さあ、ばあさんの隣で俺に抱かれろ!』」

「え……うそ……」

彼は、自分で直した私のスカートをまた下ろし、下着にも手をかけた。

「『オオカミ様のものになります、そう言え、赤ずきん!』」

彼の熱がまた、私を貫いた。

「っあぁ…っ…!」

「『赤ずきんっっ!!』」

「な、なりますっ…お、オオカミ様のものに、なります〜…!!あぁぁぁ…!!」
< 10 / 29 >

この作品をシェア

pagetop