悪魔が気に入るお飾り人形!
「…お前、俺が魔力を使ってると思ってるのか?」

「…魔力…やです……」

すると彼は、さっきまでの明るい顔にパッと変わり、笑い出した。

「…あはははっ!」

「え……」

「はははっ…!かわいいやつだな!これが魔力ね…使うんなら、お前を引き倒すとこから使ってるよ!服なんか触れて溶かすことくらい出来るしな!」

彼はひとしきり笑い続けると、私を見て嬉しそうに、ニッと笑った。

「今日初めてだったんだろ。今のは焦らされたのが初めて。ドMだったんだな〜、やっぱり!」

「どえむ……?」

「雰囲気出てたか??無理矢理やられるゴスロリ少女、いいシチュエーションだと思ってさ!あのまま最後までと思ってたのに、お前があまりに可愛いこと言うからな〜!」

彼は私を抱きしめながら明るい声で言った。

「魔力なんか使ってねえよ。俺の愛撫に、お前が感じただけだ。冷たく言われながら焦らされたから、ドMのお前はなおさらだったんだろ。あ〜、たまんね!」

少し乱暴な手付きで頭を撫でられる。

「あの怯えた顔もいいけどさ、今の少し安心してボンヤリした顔もいいよな!さ、続きさせろ。」

「あ…い、痛いの…や……」

「痛くねえよ。初めてはそうだったろうけどさ、優しくしてやるよ!だから平気だろ!」

優しい笑顔でそう言われた。

(お父さんと違って、優しい手で頭を撫でてくれる…明るくて、よく笑う人……)


身体を重ねられる。彼も自分の服を半分乱していて、肌の温かさが伝わってきた。

「んっ…く……」

「力、抜けよ〜?そんなじゃ痛いぞ??」

「い、たいの…や……」

「しょうがねえな〜。」

彼はまた抱きしめて頭を撫でてくれた。

「あ……」

「そうそう。そのまま、な?」

「〜!」

「ほら入った。動くぞ〜?」

身体を重ねられた二度目は、すごく彼の身体が温かくて、なんだかフワフワする感じがした。

「っ、あんっ…あぁぁん…!」

「いいな、お前っ…!すごく、気に入った…!!かわいい人形にっ、してやる、からなっ!!」

「あぁぁぁ!!」


「ん〜…」

ちゅ、ちゅ、という音と、かすかな温かさで気がつくと、彼が私の肌に嬉しそうにしながら口付けていた。

「あ……」

「やばい!俺がここまで夢中になれるなんてな!お前すごいわ!」

彼はまたグリグリと私の頭を撫でる。

「よし!脱げ!!」

「え…」

言う間もなく私は生まれたままの姿にされた。

「もうちっと餌付けしながら、いろいろ着せて考えっか!」

そのまま抱き締められ、彼から寝息が聞こえた頃には外は明るくなっていた。私も彼の温かさに包まれたまま眠りに落ちていった。
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