浮気 × 浮気

｢……ごめん｣

｢え｣

｢ごめんって言ってるの｣


まさか聞けるとは思っていなかった言葉につい間抜けな声が漏れる。


｢うそ…｣

｢なにがよ！悪いって思ったから謝ってんじゃん！明里なんか嫌い｣

｢私も嫌い｣

｢私の方がもっと嫌いだから！｣


久しぶりの雪の素の声につい笑いが込み上げてくる。

…こうして雪と普通に話せたのはいつぶりだろうか、となんだか心が暖かくなる。


｢……もしかして、暁のこと、探してるの？｣


笑っている私を睨みながらも、雪はそう言葉を発した。


｢うん、でも連絡もつかないし、全然検討がつかなくて｣


私がそう首を捻れば、雪は何かを思いついたように手を叩いた。