ねえ、気づいてよ……

何があっても

「ん......」


朝、肌寒さに目を覚ました。


「あ......」


下着もつけずにパーカーだけ着た状態に昨日の記憶が蘇る。


......そうだ、昨日。


怜が、着せてくれたのかな。


隣を見れば、スヤスヤと眠る怜がいる。


「暖かい」


寒さに目を覚ましたはずなのに、怜にくっつくと暖かい。


「ん」


あ、起こしちゃったかな。


「すず、ね......」


そう呟いて、もう一度寝てしまった。


「え?」


寝言で、私の名前呼んでるの?


「ふふっ」


嬉しくなって、恥ずかしくって、目が覚めちゃった。


いい加減起きなきゃと思って、怜から離れる。


床に落ちてた服を着て、リビングへ向かった。


とりあえず、昨日の洗い物をする。
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