離してよ、牙城くん。



いまごろ、花葉は椎名さんとうまくいってるのだろうか。


椎名さんは、……なんとなく手強そう。



実は彼女とかいたりしそうだし、なんならたくさんの女の子を侍らせてそうだ。


まさか、花葉で遊んだらしないよね……と不安になりつつ、ふと思い出す。




「牙城くん、なんでわたしがここにいるってわかったの?」




いつも良いタイミングで現れる彼。

わたしの居場所がテレパシーかなにかでわかっているのではと疑うほど。




今回に至っては、紫苑くんと廉くんから気になる話を聞けそうだったのに。




……牙城くんと七々ちゃんは、何か関係があるの?




考えれば考えるほど、混乱してくる。


とりあえず忘れようと思考を消し、牙城くんを見つめた。







< 186 / 381 >

この作品をシェア

pagetop