ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
ガラガラッ。

教室のドアが開く音がした。

突然の音にびっくりして、振り返る私。

そこに立っていたのは、この衣装を縫っていた3人グループのうちの1人だった。


目が合う私と彼女。

どうしたんだろう。

忘れ物なのかな。


そう思って、私が目をそらそうとしたそのとき。



「望月さんっ」



……びっくりした。

名前を呼ばれて、視線を戻す。

もしかして、忘れ物じゃなくて、私に用事があったとか?



「あの、」



ドアのところに立ったままの彼女は、なにか言いたげだった。

なんだろう。


彼女を見つめる私。



「…衣装作るの、私も一緒にやろうかな、と思って」



聞き間違えたかな。

私と一緒に衣装を作るなんて。


クラスメイトと話せるかもしれないなんて、そんな都合の良いことあるわけ……。
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