私の…手…！ プロポーズは大好きな花に囲まれて。

『少しお話しをできませんか？』

外の日陰のベンチを見つけ、彼が自販機で購入してくれたアイスコーヒーを飲みながら彼をチラッと見る。

それに気づいたのか、彼から笑顔を向けられ私はアイスコーヒーをゴクッと飲む。



「祖母がここにお世話になって居るんです。花が大好きでそれでこちらに入所をきめたんです。近くにはフラワーパークもありますし、なによりこのホームの回りには花も緑も豊かですしね。ホームに来てから笑顔が戻ってきたようなきがします。あなたが作ってくれる花束も祖母は大ファンなんですよ。私からもいつもありがとうございます」



私は首を左右にブンブンと振り、そんな言葉を聞くことが出来てありがとうございますと伝えた。


お客様からこんな温かい言葉を頂けるなんてこの仕事をしていて一番嬉しい瞬間だ。



私は無意識に彼に笑顔を向けて、彼が一瞬目を大きく開きかけたと思ったすぐ、彼も目を細め柔らかい笑顔を向けてくれた。