私の…手…! プロポーズは大好きな花に囲まれて。

  「葵」

 私を呼ぶ優しい声。夢だろうか?

 「葵、起きたのか?」

 重くて動こない瞼を何とかピクピクと意思表示をして伝えようとする。


 ゆずるさんは温かいタオルでそっと私の顔を拭いてくれて、ゆっくりと瞼を開くことが出来た。

 私を軽く抱き上げストローで水を飲ませてくれて、痛みも少し和らいで可擦れた声で何とか声をだす。


 「ゆ、ず、る、さん、ご、め、…さ、い」


 涙でゆずるさんの顔がよく見えない。


 「俺の欲しい言葉は謝罪ではなく、ありがとうだ」


  それ以上何も言わない



「さぁ、風呂に入って朝食を食べよう」


  いつもの、ゆずるさんだ。


いつものわたしなら抵抗も出来たけど、そんは力もなく、全てゆずるさんのされるがまま、恥ずかしくて、恥ずかしくて、泣いているのか、顔が真っ赤なのか自分でも訳が分からない。


 ドアのチャイムがなり、朝食が運ばれてくる、その後ろにはゆずるさんの両親も……


 私はどんな顔をしたらいいのだろう。


 心が嵐ように、騒ぎ立つ。
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