捨てられママでしたが、天才外科医に独占欲全開で溺愛されています
智也はおじちゃんと歩いてコンビニに行き、帰りにラムネを買ってもらって帰ってきた。

「真帆もこうしてラムネ買ってたなぁと思い出して買ったけど大丈夫だった?」

「うん。少し前から食べ始めてるの。ありがとう、おじちゃん。」

智也に、
「ともくん、じぃじにありがとうしてね。」
というと

「あーと」
と頭を下げている。

「ともくん、どういたしまして。またいこうな。」

「あーあ、なんかじぃじにこんなに懐くなんて思わなかったわ。」
とおばちゃんが拗ねていた。

それを見て智也は、
「ばーばー、あー」
と話しかける。

きっと開けて欲しくてせがみにいったのだろう。

おばちゃんは嬉しそうに、
「はいはい、開けるね。」
と言い、パッケージを開けると、
「ばーばー、あーと」
と返す。

なかなか会話が成り立ちつつあるなぁ。

智也はこの前までハイハイの方が早かったのに気がつけば今はハイハイせず走り回っている。

早いなぁ。

なんだかあっという間に夕飯まで過ごさせてもらった。

実家に帰るってこんな感じ?

智也を見てもらい、のんびりさせてもらった。

帰りはおかずを詰めてくれて、真帆と一緒におじちゃんに送ってもらった。

智也は車から降りようとせず、最後は泣いておじちゃんについて行こうとしていた。

おじちゃんは後ろ髪引かれるのかウルウルしながら、
「ともくんまたおいで。またお買い物もいこうな!」
というと、
「あい。」
と言い、なんとかグズグズ泣きながらも降りてくれた。

「ともくん、バイバイしようね。またねって。」

智也は私の胸で泣きながら手を振っていた。

よほど楽しかったのだろう。

「おじちゃんありがとうございました。真帆もありがとう。またね!」

車が見えなくなるまで見送り私たちは家へ入った。

智也が男の人にこんなに懐くなんてビックリしたなぁ。

自然と男親的なものを求めてるのかなぁ…。

そう思うとちょっと情けなく思った。
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