JOKER -東京の片隅で愛を探して-


「よ!……俺のこと覚えてる?」





裏がありそうな笑みを浮かべる。



店にまで来たのは、あの日、確か一哉と名乗った男だった。





「まあ、」





……なんでここにいんの。


不快に思いながらも、仕事だから対応せざるを得なかった。






「……この間は、ごめんな?」



「……え?」




「俺さ、どうかしてたんだわ。嫌がる女の子を無理矢理引きずり込むなんて、最低だよな」





「……なんだ、自覚してたんだ」







< 105 / 149 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop