√セッテン
<4>
視線の先に
オーラルの試験は、調子の悪いスピーカーから漏れる発音を聞き取って終わった。
まぁ、いつも通りの点数は取れるだろう。
試験というには、あまりにお粗末な最終日だった。
まぁ、お粗末なものを最後に持ってきてくれたという方が、正しいのかもしれない。
試験前、敦子に保健室へ行くか聞いたが、もう大丈夫だと言って笑っていた。
だが、足の調子はまだよくないらしい。
北宮地区への探索は来るな、と釘を打っておいた。
「黒沢、俺ちょーど今日、立幸館のクミちゃんたちと遊ぶんだけど」
試験が終わって上機嫌の河田が、カバン片手に声をかけてきた。
「蔵持七海のこと、ちゃんと調べてるからな。今日の夜、電話する」
言い終わると、河田は、そうそう、キョウコちゃんが事故で……
と敦子からすでに聞いていた話を続けた。
昼下がり、梅雨も早々に明けた夏空の下
立幸館の校門前で待ち合わせをしていたから、そろそろ出なくてはいけない。
山岡は、と教室を探したが、姿がなかった。
試験中はいたから、まだ校内にはいるだろうが……
時計を見て、時間もないことだし、出ることにした。
敦子は試験結果が今日1つ帰ってきていて、凹んでいた。
試験があろうが、なかろうが
常に自分のペースを守っていれば、一喜一憂することもないと思うんだが
敦子みたいなタイプには、それを言ってもあまり通用しないみたいだ。
まぁ、いつも通りの点数は取れるだろう。
試験というには、あまりにお粗末な最終日だった。
まぁ、お粗末なものを最後に持ってきてくれたという方が、正しいのかもしれない。
試験前、敦子に保健室へ行くか聞いたが、もう大丈夫だと言って笑っていた。
だが、足の調子はまだよくないらしい。
北宮地区への探索は来るな、と釘を打っておいた。
「黒沢、俺ちょーど今日、立幸館のクミちゃんたちと遊ぶんだけど」
試験が終わって上機嫌の河田が、カバン片手に声をかけてきた。
「蔵持七海のこと、ちゃんと調べてるからな。今日の夜、電話する」
言い終わると、河田は、そうそう、キョウコちゃんが事故で……
と敦子からすでに聞いていた話を続けた。
昼下がり、梅雨も早々に明けた夏空の下
立幸館の校門前で待ち合わせをしていたから、そろそろ出なくてはいけない。
山岡は、と教室を探したが、姿がなかった。
試験中はいたから、まだ校内にはいるだろうが……
時計を見て、時間もないことだし、出ることにした。
敦子は試験結果が今日1つ帰ってきていて、凹んでいた。
試験があろうが、なかろうが
常に自分のペースを守っていれば、一喜一憂することもないと思うんだが
敦子みたいなタイプには、それを言ってもあまり通用しないみたいだ。