きらめく星と沈黙の月
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「じゃーな桜子!また明日」
「うん、ばいばーい」
帰りのHRが終わるや否や、教室を飛び出していく碧を見送る。
このあと旧校舎の向かうのも日常になってきた。
旧校舎の屋上からグラウンドを眺め始めて数週間が経とうとしている。
県予選初戦までわずか2週間。
甲子園への切符を賭けた争いが始まろうとしている。
旧校舎の屋上は日陰がなく、かなり暑い。
それでもこのへ通うのをやめられない。
もうすっかり、碧の虜になっていた。
怖いという思いなんて消え、憧れだけが残った。
見てるだけで疲れるような練習が今日も始まった。
あんなにキツそうなのに、碧はキラキラ輝いている。
太陽の光を真っ直ぐに反射し、グラウンドを照らしている。