きらめく星と沈黙の月
「当たり前でしょ?あの星矢碧が完全復活して、猛練習してきたんだよ?他の皆も碧に負けじと練習してきた。負ける理由がどこにあんのよ」


ここから先は、負けた瞬間に引退が決まる。


夏が終わる。


秋の予選とは背負っているものが違う。


でも、そんなの関係ない。


関係ないくらい、皆練習した。


「絶っっ対大丈夫だよ」


ギュッと手を握る。


碧の手は温かい。


「絶対負けねぇ。そう簡単に夏は終わらせない」


もう、小さな絶対エースはいなかった。


見かけだけじゃない、本心から自信に満ち溢れたたくましいエース。


碧に、藤北の皆に、夏を託したよ。


全力でサポートするから。


どうかこの夏が続きますように─。
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