好きになってもいいですか? ~訳あり王子様は彼女の心を射止めたい~
昼食会場へ向かう車の中でも、空の愚痴は続いていた。
「どうせなら遥の秘書じゃなくて俺の秘書になってくれればいいのに」
「そんなぁ、私は平石建設の人間ですからね」
遥や空みたいに簡単に出向なんてできない。
「ずるいよな、遥はいっつも礼といるんだから」
「もう」
いい加減にしてと語気を強めてしまった。
空って、やっぱりうちの社長に似ていると思う。
本人は『おじさん』なんて言っているけれど、その言動も、軽さも、仕事になった途端に入るスイッチも社長と一緒。
やっぱり親子なのよねと、つくづく思う。
まあ、これを空に言うと怒るんだろうけれどね。
「あの、お渡しした資料は目を通していただきましたか?」
もうすぐ昼食会場に到着となった時、同乗していた雪丸もさすがに心配そうな声をかけた。
非常事態だと空自身が言っている割に、緊張感がなさすぎる。
「大丈夫、仕事はきちんとしますよ」
空のことだからそつなくこなすんだろうけれど、少し不安になってきた。
「どうせなら遥の秘書じゃなくて俺の秘書になってくれればいいのに」
「そんなぁ、私は平石建設の人間ですからね」
遥や空みたいに簡単に出向なんてできない。
「ずるいよな、遥はいっつも礼といるんだから」
「もう」
いい加減にしてと語気を強めてしまった。
空って、やっぱりうちの社長に似ていると思う。
本人は『おじさん』なんて言っているけれど、その言動も、軽さも、仕事になった途端に入るスイッチも社長と一緒。
やっぱり親子なのよねと、つくづく思う。
まあ、これを空に言うと怒るんだろうけれどね。
「あの、お渡しした資料は目を通していただきましたか?」
もうすぐ昼食会場に到着となった時、同乗していた雪丸もさすがに心配そうな声をかけた。
非常事態だと空自身が言っている割に、緊張感がなさすぎる。
「大丈夫、仕事はきちんとしますよ」
空のことだからそつなくこなすんだろうけれど、少し不安になってきた。