ー無邪気な殺人鬼ー
部活帰りの私は、門倉まどか。
16歳。
吹奏楽部で、担当はサックス。
ソロがあるため、練習はかかせなかった。



お昼まで、練習して帰ってくるとアパートの近くに公園があって、家族連れが多い中に、"彼ら"はいた。


だけど決まっていつも
女の子は居なかったーーー。



可愛がる両親と男の子。
だけなら、普通の家族に見え、だけど私は知っている。



あの家族に



もう1人家族がいること。




週末に、家族で公園なんて
穏やかに見えてーーーー
女の子を1度も見た事がない。



どんな気持ちだっただろう。。




私は朝のニュースを見ながら、食パンをかじった。


それっきり、食欲がなく辞めてしまった。


だってーーーー。








"餓死したんだってよーー"








餓死するほど、ガリガリに痩せて、何日食べさせて貰えなかったのか。



私が食べているパン1枚だってーー
食べさせて貰えなかったのか。
チラッと見た子どもの手は、肉がなく骨だけに見えた。



隣にいたんだから、もっともっとーーーー。






だけど、それでも
助けてあげれなかった。



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