大っ嫌いなのに………

「グスッ…やだ 怖い。樹…やりたくないよ 」

「怖いかもしれないけど、痛みがあるのは最初の麻酔だけだからな 」


「部屋移動しよう。樹は着替えてきて
叶花、抱っこするよ 」


「和樹くん! 下ろして 」


足をバダバタさせて和樹くんの胸の当たりをバチバチ叩く。


「ちょっと…叶花痛いってー 」

「離してっ!!  」

「和樹先生、大丈夫そうですか? 」

「このくらいなら大丈夫 」

「樹…私は大丈夫じゃない! 助けてー!! 」


助けてくれるわけなんてなく樹は着替えに行ってしまった。

和樹くんに連れて来られたのはモニターや変な機械がある手術室のような部屋だった。


これから自分の身に起こることを想像するだけで生きた心地がしなかった。


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