毒吐き幼なじみはときどき甘い。




「あの…ゆきくん?」



「ん?」



「付き合おう、というのは…」



「恋人になろう、ってこと」




え……



いや、なんでそんな話に…?




「今、そんな話してなかったんだけど…」



「うん、でも、今がチャンスかと思って。
俺といると安心するんでしょ?
付き合うには十分な理由だと思ってさ」




えぇ?



そうなのかな?



でも…



雪森くんは、それとは違う気がする。




「……恋人って、
好きな人となるものだよ」



「そうだね」



「ゆきくんは私のこと、
そんな風に思ってないでしょ?」



「思ってなかったら言わないよ」





< 194 / 293 >

この作品をシェア

pagetop