毒吐き幼なじみはときどき甘い。
「わかった。
これ持っていけばいいんだね」
お母さんに渡された袋を持ち上げたら、ずっしりと腕にきた。
「……重っ。
おばあちゃんこんなに食べる?」
「おじいちゃんも食べるだろうから」
……絶対多いよこれ。
お母さんってば、夕飯とかもだけどいつも量が多いんだよね…。
減らそうかとも思ったけど…床に置いてある箱のなかにはまだまだ柿が残ってて、うちでも消化しきれなさそう…。
おばあちゃんの家に持っていって、食べきれないなら近所の人に配ってもらった方が良さそうだ。
「じゃあ行ってくる」
「気をつけてね〜」
お母さんの間延びした声を聞いてから、重い袋を持って家を出た。