とろけるような、キスをして。



「深山センセー、なにニヤニヤしてんのー?」


「んー?何でもない。それよりこの問題解けたのかー?当てるぞ?」


「待って!それは困る。俺解けてない!」


「推薦組でもバンバン当てるからなー。サボるなよ?」


「ちぇーっ」



 教室からそんな声が聞こえて、笑いが起きる。


それを聞きながら階段を降りて、食堂に向かった。


 千代田さんと合流してお昼を食べてから事務室に戻り、午後も忙しく働いた。


夕方に届いた分は朝よりも多くて、それを捌いていたら気が付けばもう外は暗くなっていて。
千代田さんと漏れが無いかチェックして、田宮教頭に報告も兼ねて三重チェックをしてもらい、ようやく退勤することができた。



「……つ、疲れましたね……」


「ですね……。でもまだこれ、初日ですからね」


「頑張りましょう……」



 千代田さんと頷き合って、帰路に着いた。


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