ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜3
「今はまだ、このサイズの服でなんとかなるけれど、エリナがこの調子で成長していくとスカート丈が短くなりすぎて、過保護な誰かさんからクレームがつきそうだね」

「そうですね」

 どこかの誰かさんの顔を思い浮かべて、ついでに昨日のプロポーズ的な発言を思い出したエリナは顔が熱くなるのを感じで、ぷるぷると首を振った。

「子猫は、育ち始めるとあっという間に大きくなるもんさ」

「にゃん!」

 エリナは、予想していたよりも早くミメットのようになれるのかと思い、嬉しそうに鳴いた。

 焦げ茶の長い髪を後ろで三つ編みにしたキジトラ猫のミメットは、剣の達人であるだけあって、すらりと引き締まった身体つきをしているが、きちんとメリハリのある女性らしいスタイルでもあるのだ。
 現在も、そして日本にいた時も、胸の辺りがすとんとしていたエリナとしては、猫としての成長に期待をしてしまう。

「そうだね、王宮の配達屋さんに一言、言っておくかい? すぐに耳に入るとは思うけどね」

 スカイヴェン国の王家のメンバーは、今や子猫に夢中なのだ。彼女の成長を見守っている親衛隊のような彼らには、背が伸びたことは嬉しいニュースだろう。さらに、そこにはこの素敵な青弓亭の制服をデザインしてくれた女性もいる。

 子猫を椅子の上に下ろしたミメット(腕っぷしの強い彼女は、会話の間中子猫を持ち上げていたのだ)は、青弓亭のドアを開けると「いつもの配達屋さん、いるかい?」と小声で呼んだ。

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