かりそめ蜜夜 極上御曹司はウブな彼女に甘い情欲を昂らせる
彼氏ができたのだって初めての私が、まだキスしかしたことのない相手に裸を見せることがどれほど恥ずかしいことか。遊佐さんはなにもわかってない。
歳が一回りも離れていると、やっぱり子供だと思われているのだろうか。それとも、女性の裸なんて見慣れている?
どちらにしても私にはなんの得もなくて、またしても憂鬱なため息が漏れた。
「葉月、悪かった。じゃあ少し譲歩して、室内を少しだけ暗くするならいいか?」
「どのくらいですか?」
答えを出すのはそれからです──と、先にバスルームの明かりを調節してもらう。
遊佐さんはバスルームから上半身だけ外に出すと、壁にあるボタンで明るさを調節し始める。今までよりかなり薄暗くなって、これならとようやく首を縦に振った。