The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
「この予言には続きがある。その続きとは5兄弟を止められる人物が人間界から現れる可能性があるというものだ。そして予言の人物にはいくつか定められた条件があり、その条件を満たせると私が判断したのが、咲良、お前だ」
えー。
魔王の名指し指名に思わず反抗的な声を出しそうになるが何とか抑える。
表情も我慢しているつもりだが、きっと嫌で嫌で仕方ない気持ちがダダ漏れな表情になっているに違いない。
…自覚はある。
「その条件を伺ってもよろしいですか?」
もし少しでも合っていないものがあれば即座に辞退してやろう。
そう思いながら魔王から〝予言の人物の条件〟とやらを待つ。
「ああ。もちろん。今から伝えようと思っていたところだ。まず一つ目が人間界から来た女性であること。二つ目が兄弟全員と契約を結んでいることだ」
「はい!私はその二つ目の条件を満たしておりません!今回は非常に残念ではありますが辞退させて頂きます!」
私は魔王の予言の人物の条件を聞き、すぐ勢いよく手をあげ、丁寧に辞退の言葉を述べた。
仕方ないことだ。私は確かに性別は女性だが、5兄弟全員と契約などしていない。
私が契約しているのは5兄弟の中ではエドガーとだけだ。