The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
…あまりいい気分ではない。
「ヘンリーは帰りたい?」
気を取り直してヘンリーへ私は問う。
ここは欲望の世界だ。
最初こそ帰りたいと願っていた私でさえ飲み込まれた。
ヘンリーも私と同じだったが今はどうなのだろうか。
「読みたいものは全て読み終えたし、俺がいないことによって、テオ…いや魔王様にこれ以上の迷惑はかけられない。だからもう帰らないとな」
ヘンリーの答えに不安もあったが、その必要はなかったようだ。
ヘンリーは不敵に私にそう言って笑った。