Every single day
永遠の愛の誓い
楽しい大学時代も、矢のように歳月が過ぎ去った。

いよいよ、私たちは社会人になる。  

堅実なタイプの道哉は、公務員の道を選んだ。

私は、教員免許を取得したものの、教育実習を経験したとき、向いていない気がして、結局は会社員になった。

私たちは、大人になっても、その絆が変わることはなかった。

お互いに休日も同じだし、丁度よかったかもしれない。

私は、大学生まで家事はすべてやっていたが、社会人になってからは母と交代でするようになった。

母に言ったことがある。

「私、折角いいお給料もらえる会社に決まったんだし、もう母さんは働かなくて食べていけるよ?」

しかし、母は

「今更辞めたら、時間をどう使っていいかわからなくなるから」

そう言って、母も仕事をやめなかった。

とはいえ、もう今までのように、昼も夜も働きづめでいる必要はないので、昼間のパートだけにして、私が仕事から帰ってくると、毎晩、母の手料理を食べることができて、心底幸せだった。
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