赤い華と呪いの言霊
「よくも俺の彼女を奪いやがって!!」

「フン。俺の方がいいってことだろ?素直に諦めろよ!」

柘榴が近付いても、二人は全く気付かずに喧嘩を続ける。柘榴はチラリと大通りの方を向いた。自分が同じ場所に長時間いるのは危険が伴う。柘榴は舌打ちをし、赤い唇を動かした。

「死を持って制裁せよ」

柘榴がそう呟くと、柘榴の手から赤い光が空に向かって猛スピードで飛び出す。刹那、男性二人の頭上に巨大な刀が現れ、男性二人の首を切り落とした。

グシャリと首と胴体が離れていく音が響き、路地の薄暗い道に真っ赤で大きな花が二輪咲く。肉片からポタポタと滴る血の音を聞きながら、顔色一つ変えずに柘榴は裏路地を抜けた。

柘榴は、千年ほど前からこの世に生き続けている。その正体は、人々の怒りや憎しみが形となったものであり、人々から怒りや憎しみが消えない限り、彼女の命は永遠に存在する。

そして、柘榴は人の命を先ほどのように奪うことができる。人を呪い殺す力を持っているため、霊能力を持った人物に命を常に狙われているのだ。
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