旦那様は征服者~琉聖編~
髪の毛を触っていた手を、小梢の頬に移動し数回撫でた。
「琉聖」
「んー?」
「園田係長に何かしないよね?」
「何かって?」
そして今度は、口唇をなぞる。

「わかんないけど、何か恐ろしいこと」
「小梢」
「え?」
「名前……言わないで…?」
「へ?」
「男の名前なんて…言っちゃダメだよ?
小梢が穢れたら大変だ…!」
「でも…」
「この可愛い口…塞ごうか…?」
「え━━━━ンンン……んぁ…むふぅ…はぁはぁ…苦し……」
琉聖に口唇を塞がれ、貪られる。

「わかった?男の名前なんて言わないでね?
小梢、窒息するかもよ?」
口唇を離した琉聖が、口元で囁いた。
「はぁはぁ…わかっ…た…」
「可愛い~
目…潤んでて、色っぽい……
どうする?このまま…抱かれたい?」
「え……」
確かに身体が疼いていた。
でも、そんな恥ずかしい事言えるわけがない。

「言っていいんだよ?小梢」
「………」
小梢は耳まで真っ赤にして、目をギュッと瞑った。
「フフ…小梢が何も言わないならこのままだよ?
ちなみに、俺は好きにするけどね!」
そう言って、琉聖は再び口唇を奪った。
「ンンン……」
ダメ……これ以上…されたら………

そんな小梢の気持ちを知ってか知らずか、琉聖の口唇が頬や首、鎖骨に移動していく。
「フフ…身体、熱くなってきてるね……」
「あ…んぁ……お願い…もう…」
「ちゃんと言わないと…ここで…終わらせるよ?
こんなにほてってるのに、絶頂にイケないね……!」
「でも…そんな、恥ずかしいこと……言えない…」
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