世界で一番大好きです。

「私もだよ。多分、世界で一番私は幸せ者」



私はハッと思い出す。



「あ、あのね蓮君っ! 私、秘密のノートにちゃんと書いてきたの」



昨日も書いた。


初めて出逢った時からのこと、たくさん書いた。


そして最後には、『世界で一番大好きだよ』って、書いたの。


今日でこのノートも最後。


これからは、声で言って伝えていく。



「ありがとう」


「ふふっ...ねぇ蓮君。改めて、これからよろしくお願いします」


「こちらこそ」



私達は甘い、甘いキスをした。


とろけるような、溺れてしまうくらいの、『大好き』のキス。


蓮君の頬もほんのり赤く染っている。



「里菜...大好きだよ。一生俺に、独占されてて」


「うんっ...!」



大好きって気持ちをたくさん込めて、私は大きく頷いた。





< 80 / 92 >

この作品をシェア

pagetop