ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。





ゴクリと後ろで魔王が息をのむ気配がした。



…そんなに怖いんだろうか、魔王のお父さんって。




私は想像してみる。





魔王のお父さんってことは、大魔王様…?




…うんヤメよう!めちゃくちゃ怖くなってきた。





東雲さんによって、ゆっくりドアが開かれる。





ガランとした広く開放的な室内の奥に、大きな机が一つだけ置かれていて。





壁は全面窓ガラスになっており、その窓から外の夜景を見下ろすように、一人の男の人が立っていた。





「久しぶりだな、暁」





たったそれだけの、なんてことない言葉なのに




ピンと室内の空気が張り詰めたのが分かる。





「…お久しぶりです、お父さん」





しかも魔王が、敬語使ってる…!!





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