あなたは運命の人
私が彼と会うことになったのには理由がある。
あれは数日前の家での出来事。
おばさんが来ているから一緒にお茶にしましょうと母に言われて広間に呼ばれた時のこと……


ーー
ーーー

「美優、このチャペル可愛くない!?」

結婚式場のパンフレットを見ながら盛り上がる母。

「ホント!私も可愛い美優ちゃんを見たいわぁ!」

母の横で一緒に盛り上がるおばさん。
この人は母の古くからの友人だ。

「やっぱり結婚は美優ちゃんが大学卒業してからが良いかしら!?」

まさかの発言がおばさんから飛び出した。
二人を無視していた私だが、驚きすぎて二人を思わず見る。

「そうねぇ!どうせ美優は就職は出来ないだろうからお嫁さんにしてもらうのが良いわねぇ!」

「ちょっと二人とも!勝手に決めないで!」

流石に我慢ならなくて、私は机をバァン!と叩きながら立ち上がり、二人を止めた。
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