【完結】この愛だけは決して揺るがない〜永遠の愛誓います〜
「そんな俺のお気に入りの場所で死なれたりしたら、俺もうあそこに行けないだろ?」
あそこに行くたびに美乃梨のことを思い出すかもと思った。
「……フフ。確かに」
美乃梨はそんな俺の言葉に笑っていた。
「だからあの時、俺はお前を助けた。……何があっても、命を投げ出すなんてあってはならないからな」
俺のその言葉に、美乃梨は「……そうですよね」と同調するように答えた。
そんな悲しそうな顔をする美乃梨に、俺は一言こう言った。「美乃梨、お前には俺がいることを忘れるな」と。
「……え?」
「どんなことがあっても、俺はお前の味方だ」
そう言うと美乃梨は「ありがとうございます」と言って笑っていた。
「……美乃梨」
「はい」
「何かあれば、いつでも俺を頼れ。遠慮はしなくていい」
そう言うと俺は、美乃梨をそっと抱き寄せた。
「え……凜人、さん?」
「辛い時、悩んだ時、俺がいつも隣にいてやる。……俺はお前の、命の恩人だから」
「……はい。ありがとうございます」
抱き締めた美乃梨の体は細くて、でもちょっと冷たい感じがした。