【完結】この愛だけは決して揺るがない〜永遠の愛誓います〜
どうしても気になってしまう、あの言葉が。……だって恋愛に興味がないと言っている人が、恋人でもない女を抱いたりするのかなって、思ってしまう。
しかも凜人さんに抱かれた時に感じたのは、情熱さと優しさだ。女心が分かってないって、鈴音さんは言っていたけど……。それは違う気がする。
凜人さんはすごく優しいし、あの時だって何度も「大丈夫か?」とベッドの中で気にかけてくれたし……。わたしにとって凜人さんは、すごく心の優しい人だって分かる。
するとその時、門から車のエンジン音が聞こえてきた。どうやら凜人さんが仕事を終えて帰ってきたみたいだ。
そしてなぜか分からないけど、凜人さんが帰ってきたことに対して、妙に嬉しくなっているわたしがいた。……なぜなのかは、分からないけど。
わたしは急いで階段を降りて、玄関で凜人さんを出迎えることにした。
「ただいま。……って、美乃梨?」
家に入りわたしを見るなり、驚いた顔でわたしを見ていた凜人さん。そんな凜人さんに向かってわたしは「おかえりなさい、凜人さん」と言って笑ってみせた。