悪魔の僕は天使の君に恋をする

久しぶりに学校に戻ったルナを待ち受けていたのは、期末テストだった。

もちろん病室で勉強はしていたがテスト範囲の内容全てを理解できてはいなかった。


「期末テスト……死んだ……」


「あ、ルナ君！」


菫は教室で頭を抱えるルナの肩をぽんと叩く。

ルナが顔を上げると、菫がにこにこと笑っていた。


「藤堂さん……」


「やっと戻ってきてくれて嬉しいですわ。何か困ったことがあったら聞いて下さいね」


ルナは期末テストのことで頭がいっぱいだった。

菫に言っても解決しないことは分かっているが、もう菫にしかすがれない。


「藤堂さん、僕、期末テストピンチなんだ……」


すると菫は、弱々しくそう言うルナに微笑みながら言った。


「なら、勉強会いたしましょう」


「勉強会……？」


「ええ。雨宮さんや花里君も呼んで、分からないところを教え合えばいいですわ！」


確かに勉強会ならみんなの勉強にもなるし、自分の勉強にもなって一石二鳥だ。

ルナは頷いた。


「よし、やろう！勉強会！」